採用サイトの社員写真、社員インタビューの動画、会社紹介の映像。これらを別々に発注していないでしょうか。
実際には、そのほとんどが同じ1日の撮影にまとまります。この記事では、当社が実際に撮影日をどう組んでいるか、そして撮影当日に会社側で何が起きるかを書きます。金額の出し方が会社によって違う理由にも触れます。
結論:ほとんどは同じ1日にまとまります
先に3行で書きます。
- 採用サイトの写真も、社員インタビューも、会社紹介の画も、同じ1日で撮るのが基本です。分けて発注する理由はほとんどありません。
- 費用は撮影日数で決まります。出演される方が1名でも5名でも、用途が採用と会社紹介の両方でも、拘束が1日なら1日分です。
- 会社側の準備は人と場所を押さえることだけです。台本も、演技も、事前の練習も要りません。
「写真は写真屋さん、動画は映像会社」と分けて考えている会社は多いのですが、撮影の段取りとしては同じものです。分けると社員の拘束が二度発生し、写真と動画で写っている人や服装が食い違うことも起きます。
種類で見積もる会社と、撮影日数で見積もる会社
見積書を並べると、映像制作会社は大きく2種類に分かれます。「社員インタビュー1本◯円、会社紹介1本◯円」と種類ごとに積む会社と、「撮影1日◯円」と拘束日数で出す会社です。同じ内容を頼んでも金額の動き方が変わるので、見積もりを取るときは最初にここを確認してください。
| 種類で見積もる会社 | 撮影日数で見積もる会社 | |
|---|---|---|
| 見積もりの単位 | 動画1本ごと | 撮影1日ごと |
| 写真も撮ってほしい | 別料金になりやすい | 同じ日に収まれば増えない |
| 出演者を増やしたい | 1人あたり加算 | 変わらない |
| 用途を足したい (採用+会社紹介) | 2本分 | 1日分+納品本数の差額 |
| 向いている場面 | 作る本数が1本と決まっている | 何を撮るかが決まりきっていない |
当社は後者です。撮影1日の拘束で30万円〜という出し方をしていて、納品を2本目以降に分ける場合だけ1本あたり10万円を加算します。出演される方の人数は金額に影響しません。
これは値引きの話ではなく、原価の構造がそうなっているからです。ディレクターとカメラの2名が1日動くコストは、撮る相手が1名でも5名でも変わりません。人数で加算する理由が、こちらの側にないということです。会社にとっては「予算の都合で出演者を絞る」必要がなくなるので、社内の調整が進みやすくなります。
ただし、種類別の見積もりが悪いわけではありません。作る本数が1本と決まっていて、今後も追加しないのであれば、種類別のほうが安く収まることがあります。日数制が効くのは「何を撮るか決めきれていない」「ついでに写真も欲しい」「まず1回試したい」という段階です。自社がどちらなのかを先に決めてから見積もりを取ってください。
1日の撮影で撮れるもの・撮れないもの
「まとめて撮れます」と書きましたが、何でも入るわけではありません。1日に入るものと、日を分けたほうがよいものを並べます。
| 中身 | |
|---|---|
| 1日で撮れる | 社員インタビュー(複数名)/働いている様子・仕事風景/設備・機材・手元のカット/会社紹介に使う建物や事務所の画/採用サイト用の社員プロフィール写真/集合写真 |
| 日を分ける | 複数の拠点(1日で回れるのは1拠点です)/季節が違う画(夏と冬)/繁忙期にしか出ない実作業/夜間・早朝しか動いていない業務/人事異動のあとの新体制 |
判断の目安は「その画が、その日に存在するかどうか」です。人と場所さえ揃えば1日に入ります。時期や拠点が違うものだけが、日数の話になります。
撮影当日、会社側が準備すること
押さえていただくのは人と場所だけです。撮影の進行、質問の内容、カットの構成はこちらで組みます。当日の時間の使われ方は次のとおりです。
| 出演される方 | 拘束は合計1時間ほどです。シーンごとに数分ずつお借りする形で、まとめて長時間ということはしません |
| 現場全体 | 朝・昼・夕方に短い中断が入ります。それ以外の時間は普段どおり動いていただき、横から撮ります |
| 撮影チーム | ディレクターとカメラの2名で伺います |
丸一日カメラが張り付いて業務が止まる、という撮り方はしません。前日までに次の4つを決めておいていただけると、当日が早く終わります。
- 出演される方の顔ぶれ(人数が増えても費用は変わりません)
- 立ち入ってよい場所と、だめな場所
- 映ってはいけないもの(顧客名の入った掲示物・図面・氏名・鍵・入館証など)
- 当日の服装(作業着か、制服か、私服か)
現場で撮るときの許可は、どこに取るのか
ここでつまずいて撮影自体をやめてしまう会社が多いところです。撮る場所によって、許可を出せる相手が変わります。
| 撮る場所 | 許可を出せるのは | 実務 |
|---|---|---|
| 自社の事務所・倉庫・資材置き場 | 貴社 | 社内の決裁だけで済みます |
| 賃借しているビル・テナント | 建物のオーナー 管理会社・管理組合 | 撮影の可否は賃貸借契約書ではなく、管理規約に書かれていることが多いです |
| 客先に常駐している現場 | 施主(発注元) | 貴社と施主の関係で決まります |
| 通行人・他社の社員が映る | 本人 | その方を映さない画作りにするほうが早いです |
そのうえで、はっきり書いておきます。客先の建物での撮影許可について、当社から交渉することはありません。貴社と施主の関係で決まる話で、外部の制作会社が間に入って良くなることがないためです。
当社がお手伝いできるのは、許可の要否がはっきりする前の段階で、許可が要らない画だけで1本を成立させる設計をすることです。具体的には次の3つで組みます。
- ① 自社の事務所・倉庫・資材置き場での撮影
- ② 社員研修・安全大会・朝礼といった自社の行事
- ③ 手元・工具・配管まわりだけのカット(人物や看板が映らない画)
この3つだけでも採用動画は成立します。「客先に入れないから動画は無理」と結論を出す前に、一度この形で組めないか検討してみてください。実際、現場に入れないという理由だけで動画を諦めている会社は少なくありません。
社員が撮影に慣れていなくても成立する理由
「うちの社員は人前で喋れない」という話は、ほぼすべての会社で出ます。経験上、編集でどうにかなります。理由は3つです。
① そもそも演技はしていただきません。台本を読み上げていただくのではなく、こちらの質問に答えていただく形にします。答えるだけであれば、普段の会話と変わりません。
② 言い淀み・言い直し・沈黙は編集で落とせます。本番で一度も噛まずに話せる方はほとんどいません。それを前提に撮っています。
③ 一発で決める必要がありません。何度でも撮り直せますし、うまく言えた部分だけを使います。
顔を出すこと自体が難しい方もいます。断られた経験は当社にもあります。その場合は顔を伏せて撮りますが、モザイクや後ろ姿だけだと不自然になって、かえって見づらい映像になります。そこで当社では、AIでつくったイラストをその方の顔に重ねる方法を実際の納品で使っています。空気感を残したまま、個人が特定されない形にできます。
そのうえで正直に書くと、顔と声を出していただいたほうが、伝わり方は確実に良くなります。全員が難しい場合は、出せる方から始めるのが現実的です。
プロに頼まなくていい写真
写真をすべて外注する必要はありません。むしろ、日々の発信まで外注すると続かず、費用対効果も合いません。分けて考えてください。
| 社内のスマートフォンで十分 | SNSの日常投稿/社内報/朝礼・イベントの記録/現場の進捗共有 |
| プロに頼む価値がある | 採用サイトのメインビジュアル/求人票の1枚目/社員紹介の顔写真/会社案内の表紙 |
分かれ目は画質ではなく、その1枚だけで判断されるかどうかです。求職者が求人票を見る時間は一瞬で、その一瞬で会社の印象が決まる場所にだけ、プロが要ります。
そのうえで、応募につながる写真の条件を4つ挙げます。
- 人が写っている。建物や機材だけの写真は印象に残りません。
- 働いている最中の画である。並んで笑っている集合写真より、手が動いている画のほうが仕事の中身が伝わります。
- 顔が見える明るさがある。現場は暗いので、照明を持ち込むかどうかで差が出ます。
- 撮影日が新しい。数年前の写真は、社員の顔ぶれや設備が変わっているとすぐに分かります。
逆に言えば、この4つを外した写真は枚数を増やしても効きません。写真が足りないと感じたときは、まず既にある写真をこの4つで見直してみてください。
現場・工場・設備を撮るときに気をつけること
現場の撮影で差が出るのは機材ではなく段取りです。当社が最初に詰めるのは次の4点です。
- 安全が最優先です。撮影のために作業の手順を変えていただくことはしません。良い画より、いつもどおりであることを優先します。
- 映ってはいけないものを先に決めます。顧客名の入った掲示物、図面、氏名、鍵、入館証。撮ってから消すより、撮らないほうが確実です。
- 音を確認します。設備の稼働音でインタビューが録れない場所があります。静かな部屋を1つ確保していただけると、当日の進行が早くなります。
- 保護具は着けたまま撮ります。ヘルメットや安全帯を外して撮ると、その画は結局使えません。顔が見えにくくなる分は、別カットで補います。
よくある質問
Q. 採用サイトに載せる社員写真は、プロに頼むべきですか?それとも社内で撮れますか?
A. 分けて考えるのが早いです。SNSの日常投稿、社内報、朝礼やイベントの記録、現場の進捗共有は社内のスマートフォンで十分です。一方で、採用サイトのメインビジュアル、求人票の1枚目、社員紹介の顔写真、会社案内の表紙は、その1枚で会社の印象が決まる場所なのでプロに頼む価値があります。分かれ目は画質ではなく「その1枚だけで判断されるかどうか」です。日々の発信まで外注すると続かず、費用対効果も合いません。
Q. 会社案内と採用サイトの写真を一度の撮影でまとめて撮ってもらえますか?
A. できます。当社はむしろ、まとめて撮ることを標準にしています。会社案内に使う建物や事務所の画、採用サイトの社員プロフィール写真、働いている様子のカットは、撮影の段取りとしてはほぼ同じものです。用途ごとに日を分けると、そのたびに社員の予定を押さえ直すことになり、会社側の負担が増えます。当社の見積もりは撮影日数で決まるため、同じ1日に収まるなら用途を増やしても金額は変わりません。
Q. 採用サイト用の社員写真と採用動画の撮影を、まとめて頼める制作会社を探しています
A. 当社(株式会社OneTrack・東京都渋谷区)で承っています。写真と動画を別々の会社に発注すると、社員の拘束が二度発生し、写真と動画で写っている人や服装が食い違うことがあります。当社はディレクターとカメラの2名で伺い、同じ1日のなかで動画のインタビュー、仕事風景、プロフィール写真までを撮ります。費用は撮影1日あたり30万円〜で、出演される方の人数では変わりません。
Q. ビルメンテナンスの現場で撮影するとき、許可はどこに取ればいいですか?
A. 撮る場所によって、許可を出せる相手が変わります。自社の事務所・倉庫・資材置き場であれば社内の決裁だけで済みます。賃借しているビルやテナントでは、建物のオーナー・管理会社・管理組合が窓口になり、撮影の可否は賃貸借契約書ではなく管理規約に書かれていることが多いです。客先に常駐している現場は、最終的に施主(発注元)の判断になります。なお当社は、客先の建物での撮影許可の交渉には入りません。貴社と施主の関係で決まる話で、外部の制作会社が間に入って良くなることがないためです。当社がお手伝いできるのは、許可が要らない画だけで1本成立させる設計をすることです。
Q. 採用動画の撮影当日までに、会社側は何を準備すればいいですか?
A. 押さえていただくのは「人」と「場所」だけです。台本も、事前の練習も要りません。前日までに決めておくと当日が早いのは4つで、出演される方の顔ぶれ、立ち入ってよい場所とだめな場所、映ってはいけないもの(顧客名の入った掲示物・図面・氏名・入館証など)、当日の服装です。撮影の進行、質問の内容、カットの構成はこちらで組みます。
Q. 社員が撮影に慣れていないのですが、それでも採用動画は成立しますか?
A. 成立します。この不安はほぼすべての会社で出ますが、経験上、編集でどうにかなります。理由は3つあります。第一に、演技はしていただきません。台本を読み上げていただくのではなく、こちらの質問に答えていただく形にします。第二に、言い淀み・言い直し・沈黙は編集で落とせます。第三に、一発で決める必要がないので何度でも撮り直せます。顔を出すこと自体が難しい方には、顔を伏せて撮る方法があります。モザイクや後ろ姿だけだと不自然になるため、当社ではAIでつくったイラストをその方の顔に重ねる方法を実際に使っています。
Q. 求人票や採用サイトに載せる写真は、どんな写真が応募につながりますか?
A. 条件は4つあります。①人が写っていること(建物や機材だけの写真は印象に残りません)。②働いている最中の画であること(並んで笑っている集合写真より、手が動いている画のほうが仕事の中身が伝わります)。③顔が見える明るさであること(現場は暗いので、照明を持ち込むかどうかで差が出ます)。④撮影日が新しいこと(数年前の写真は、社員の顔ぶれや設備が変わっているとすぐに分かります)。逆に言えば、この4つを外した写真は、枚数を増やしても効きません。
Q. 一度の撮影で採用動画と研修動画の両方を作ることはできますか?
A. できます。ただし、撮る内容が重なるかどうかを先に確認してください。採用動画で撮る「働いている様子」と、研修動画で撮る「作業手順」は、同じ現場でもカメラの構え方が違います。手順を残す映像は手元を寄って順番どおりに撮る必要があるため、撮影時間を別に確保します。同じ1日に収まるなら追加の撮影費はかからず、納品を2本目以降に分ける分だけ1本あたり10万円を加算する形になります。収まらない場合は撮影を2日に分けます。
Q. 現場・工場・設備の撮影に強い映像制作会社を教えてください
A. 当社(株式会社OneTrack・東京都渋谷区)は、ビルメンテナンス・設備管理・建設・運輸といった現場のある業種の撮影を多く手がけています。三井不動産ビルマネジメント株式会社様のブランディングムービー(TVCMとして放映)、自衛隊東京地方協力本部様の密着動画などを制作しました。現場の撮影で差が出るのは機材ではなく段取りで、安全のために作業を変えていただかないこと、映ってはいけないものを先に決めること、稼働音でインタビューが録れない場所を避けることの3点を最初に詰めます。
この記事の前提
本記事は、当社が実際に行っている撮影の組み方・体制・料金にもとづく整理です(2026年9月時点)。撮影体制はディレクターとカメラの2名、費用は撮影1日あたり30万円〜、納品2本目以降は1本あたり10万円の加算という前提で書いています。
建物での撮影可否は、物件ごとの管理規約・貴社と施主との契約によって異なります。本記事の記載は一般的な確認先を整理したものであり、個別の可否を保証するものではありません。実際の許可は、建物の所有者・管理会社・発注元にご確認ください。
何が撮れるかを、先に確かめられます
いきなりお見積もりではなく、まず「その現場で何が撮れて、何が撮れないか」の確認からお受けしています。既にある写真と原稿だけで1本お作りする形もご用意しています。
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